9高島屋初の売上高減
名古屋市内の主要5百貨店(松坂屋、三越、JR名古屋高島屋、名鉄百貨店、丸栄)が4日発表した2009年の年間売上高(速報値)の合計は前年比10.7%減の4502億円で、4年連続で前年を下回った。 09年中の単月の売上高が前年同月を上回ったのは、JR名古屋高島屋が6月に0.4%増だったのみ。同社も年間では前年比5.1%減となり、00年の開店以来、初めて前年割れした。各社とも、消費者の節約志向による高額品の販売不振や、カジュアル衣料店「ユニクロ」 などの他業種を含めた競争の激化が響き、売上を落とした。 同時に発表した09年12月の売上高(速報値)は、5社の合計は前年同月比7.4%減の449億円。前年割れは25か月連続となった。比較的暖かい日が続いた月の前半に冬物衣料が伸び悩んだほか、冬のボーナスの減少も追い打ちをかけた。 「例年、ボーナス支給後に盛り上がる防寒衣料品や家具の売上が厳しかった」と丸栄秘書室。松坂屋本店は、住関連用品を扱う北館全体で実地したセールは好調だったが「全体を押し上げるには至らなかった。価格と価値とのバランスに対する消費者の見方は厳しい」 主力となる高級ブランドや雑貨が2けたの減少率だった三越名古屋栄店の広報は「競争が厳しい中、品揃えや企画で他社との差別化を図ることが一層重要になる」と課題をはなした。

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